「保育士どうしの雰囲気がわるい…」
「保育のしごとがしんどい…」
「更衣室がせまくて気まずい…」
こんなお悩みはありませんか?
保育士を選んだ理由に「子どもが好き」をあげる人は多いと思います。
中には、小さいころからの夢だった、という人もいるかもしれません。
せっかく好きな仕事に就いたのに、環境のせいで「はたらくのがつらい」と感じてしまってはもったいないですね。
そこで今回は、保育士の労働環境の現状をみていきたいと思います。
保育士のはたらきやすさに大きく影響を与えるのはこの3つ。
- 雰囲気・人間関係
- 業務内容・業務量と負担感
- 設備や備品、人員
さらに、個人でできる改善策も一緒に考えてみます。
こんにちは♪
現役保育士のめるるです。
保育の現場に15年勤めています。
この15年で複数の園に勤めてきましたが、園によって労働環境はほんとうにさまざまです。
各園にははたらきやすい部分とそうでない部分があります。
はたらきやすいとストレスが少なく、好きな仕事を長く続けることができます。
どのようなことがはたらきやすさに影響を与えるかを知り、自分で改善できるところは改善して、はたらきやすい職場にしていきましょう!
保育士の労働環境ー雰囲気・人間関係ー
保育士に限らず、職場の雰囲気がいいとはたらきやすいですよね。
反対に職場の雰囲気が悪かったら…出勤するのもいやになりませんか。
保育園では保育士どうしの雰囲気が保育にあたえる影響は少なくありません。
では、保育園の雰囲気はどのようなことに影響されるのでしょうか。
順番にみていきましょう。
配置人数
保育をしていると「もう1人保育士がいれば、もっといろんなことができるのに…」と思うことってありませんか。
配置人数って、保育士のこころのゆとりに直結します。
配置人数が少ない時、保育士はよゆうがなくなってしまいがちです。
- 「クラス全員をちゃんとみないと!」
- 「もう、こんなことでけんかしないでよ…」
- 「あの先生、そうじするのにどれだけ時間をかけてるの⁉」
こんなふうに思ってしまったことありませんか?
配置人数が少ないことでこころにゆとりが持てず、子どもにあたってしまったり、同僚の保育士にイライラしてしまったり…。
雰囲気が悪くなると連携が取りづらくなり保育がうまくまわらず、さらにイライラ…の悪循環になってしまいがちです。
各クラスの配置人数が少ないと園全体がピリピリしてしまい、はたらきにくくなってしまいますね。
改善策
配置人数についてはいち保育士がどうにかすることはむつかしいです。
保育士にできることは、限られた人数でうまく保育をおこなうこと。
そのために、
- まわりのクラスと協力体制をとれるように、普段から関係を作っておく。
- できるかぎりの保育準備をしておき、不要なトラブルがおきないようにする。
- トラブルがおきても落ちついて対処できるように、気持ちにゆとりをもつ。
など保育がうまくまわるように、できる範囲で準備や工夫をしておきましょう。
仕事量が多い・作業時間がない
仕事量が思ったように終わらない時もイライラしてしまいます。
保育士の仕事は子どもを見るだけではありません。
書類を書いたり行事の計画をしたり、製作の準備や掃除など思っているよりたくさんの仕事をかかえています。
それに対して作業をする時間はとても少ないです。
勤務時間=子どもをみている時間、という考え方の園もまだまだ多いのが現状です。
作業をする時間は子どもが寝ている時間だけ…という園もあります。
そのあいだに自分の昼食をすませ、数分おきにブレスチェックをし、連絡帳をかいて…
それらをこなしながら抱えている仕事をするので、時間内に仕事がおわらないこともあります。
時には子どもがおねしょや嘔吐をした場合はその対応におわれて、作業をする時間がなくなってしまう場合もあります。
終わらなかった仕事はサービス残業や持ち帰りになることもあります。
つまり仕事が思うように進まないと、自分のプライベートの時間がけずられてしまうわけです。
そうなるとしごとを押しつけ合ったり子どもに無理をさせてしまったりして、雰囲気や人間関係が悪くなってしまいますよね。
改善策
仕事量の多さに対しては、効率をあげること。
これにつきます。
効率をあげるためには
- 仕事の優先順位をつけて、優先順位が高いものからとりかかる。
- しごとが早い人のまねをする。。
- しなくていいしごとはしない。
- すきま時間にできるしごとをピックアップしておく。
などを意識しておこなうと、はかどりますよ。
定時に帰れる雰囲気か
どうにか頑張って自分の仕事を終わらせて「定時に間に合った!」と思っても、帰れないこともあります。
園によっては定時に帰りにくい雰囲気、先輩が帰らないと後輩は帰れない雰囲気があるところもあります。
自分の仕事は終わっているのに帰れない、人の仕事を手伝わなくてはいけないとなると、自分の仕事を頑張って早く終わらせるのがバカバカしくなってきて、効率がどんどんわるくなってしまいます。
改善策
まずはしごとの効率化をし、自分のしごとを終わらせること。
その上で、「残業をしない人」というキャラクターを作ること。
同僚や先輩が残業をするタイプだと気がひけるかもしれませんが、自分の時間を守るためにはこころを鬼にしてキャラ作りをしましょう。
キャラ作りは最初が肝心なので、入職したての時に「子どものおむかえがある」「習い事がある」などの理由を無理矢理にでも作って、「残業をしない人」のイメージを作りましょう。
しかしまわりが残業をする人たちばかりで自分だけ残業しないで帰るとよく思われず人間関係が悪くなることがあるので、その分勤務時間内は他の人のしごとを手伝うなどしてバランスをとるといいですよ。
保育士どうしの人間関係がいい雰囲気か
こまった時、なやみがある時に園内に相談したり話ができる雰囲気があるかどうかは働きやすさに大きな影響をあたえます。
いいことは割と言いやすいですが、悪いことや指摘などはなかなか言いにくいもの。
いいことも悪いことも気軽に伝え合える園はどれくらいあるでしょうか。
- 先輩には自分の意見を言うことができない
- こんなことを言うと怒られるかも…
- だまっている方が平和
このような雰囲気の中では、のびのびとはたらくことができず、ストレスがたまってしまいます。
改善策
よい人間関係を作るには、まず自分からこころをひらくこと。
- 笑顔であいさつ
- 文句や陰口を言わない
- 困っている人がいたらさっと助ける
返報性の原理で、人は相手からなにかを受け取った時に自分も同じようにお返しをしなくては、と感じるそうです。
笑顔には笑顔が、好意には好意が返ってきます。
自分から笑顔や好意をまわりに向け、いい雰囲気を作っていきましょう。
保育に対する熱量
保育に対する熱量が自分とあっているか、これもはたらきやすさに関わってきます。
保育士の中には「保育はしごとだから、言われたことを最低限やっていればいいよね」という人もいれば「子どものためにできることはなんでもしてあげたい!子どものためなら持ち帰りや残業も当たり前!」という人もいます。
保育は子どもの成長にかかわる大事なしごとです。
上司から言われたことを淡々とこなせばいいわけではありませんが、プライベートを投げ出してまでしごとをすればいいわけでもありません。
どの程度がよいかは園によってことなりますが、同僚や上司の保育に対する熱量と自分の保育に対する熱量があまりにちがうとしんどさを感じてしまうでしょう。
改善策
熱量の差が許容できる範囲、または合わせられる範囲なら多少のことには目をつむりながらうまくやっていくことができるかもしれません。
しかしあまりに違いすぎると自分もまわりもしんどくなってくることもあるので、もっと自分に合った職場を探す方がいいのかもしれませんね。
保育士の労働環境ー業務内容・業務量と負担感ー
しごとをする上で、業務内容や業務量によって感じる負担感は変わってきます。
保育園は園により保育方針がさまざまでそれに合わせて保育やその準備をします。
その負担は園によって大きくことなります。
保育士さんはどのようなことにたいして業務の負担を感じるのか、順番にみていきましょう。
行事
保育士さんの中でも、行事が近づいてくると気が重くなる人はたくさんいます。
保育園には大小あわせてさまざまな行事があります。
大きな行事といえば
- 運動会
- 作品展
- 発表会
- 音楽会
- おとまり保育
- 卒園式
それ以外の行事としては
- 誕生会
- 保育参観
- 遠足
など、さまざまなものがあります。
どの行事にもねらいがあり、事前の準備があって当日をむかえます。
特に大きな行事になると、時には数か月かけて準備をし、子どもたちも毎日練習をしてくたくた…ということもあります。
本来「ふだんの保育の中での成長を表現する場」であるはずの行事が、「行事のための保育」になってしまうこともめずらしくはありません。
子どもに練習を「させる」状態になってしまうことをつらく感じてしまう保育士さんも多いかと思います。
小さな行事では子どもを必死に練習させるということはあまりないですが、保育士の準備が大変なものも多くあります。
計画書を書き、園外のものは下見をし、関わる職員での打ち合わせ、ピアノや出し物の準備、保護者への手紙や連絡…
数えるときりがないですが、1つの行事にもたくさんの準備が必要です。
それを負担に感じることもあるでしょう。
改善策
ある程度発言ができる立場にあるのなら、思い切って行事をへらすことを発案してみましょう。
保育・教育の現場は、行事や活動内容などを増やすことは割と簡単ですが、減らすことは二の足をふむことが多いです。
しかし近年の保育は「しなくてはいけないこと」が多すぎて、子どもも保育士もつかれてしまっています。
はたらき方改革や保育内容の見直しがさけばれている今、一度行事を見直してみてもいいかもしれませんね。
園によっては行事は絶対に変えられない…というところもあるかもしれません。
そのような園の保育士さんは、自分の権限でできるところからはじめてみましょう。
発表会の劇だったら、子どもに無理のない題材をえらんだり、衣装や大道具は子どもと一緒に作れるものにする。
誕生会だったら、準備と練習が必要な出しものではなく、その場でさっとできるものにする。
など、工夫である程度らくになることもあります。
保護者対応
年々保護者対応がむつかしくなってきている…という話を耳にします。
わが子を大切に思い、そのため保育士に意見や要望を伝える保護者もいます。
保育士としても、理にかなった意見や要望はできる範囲でかなえてあげたいと思います。
しかし中には理不尽な要求をする、いわゆるモンスターペアレンツのような保護者もいます。
ただでさえ多くの業務に追われている保育士です。
そこに過度な保護者対応を求められると疲弊してしまい、場合によっては対応した保育士が体調をくずしてしまう場合もあります。
改善策
さまざまな保護者がいます。
同じ対応をしても喜んでくれる保護者もいれば、怒り出す保護者もいます。
相手をよくみてひとり一人に合った対応をするしかありません。
しかしどの保護者にも共通しておくべきことは
- 敬語で話す。どれだけ仲良くなってもきちんとしたことばづかいをする。
- 保護者と意見がちがっても、「子どものことを第一に考えたうえでの意見である」ということをしっかり伝える。
- 苦手な保護者にも笑顔で、みんな平等に接する。
保護者のネットワークは強固で、1つなにかあるとあっという間に広まってしまいます。
時にはおひれがついて、事実と異なったことが広がってしまうことも。
どの保護者にもていねいに関わりましょう。
書類
書類を負担に感じる保育士さんも多いです。
月案、週案、日案、おたより、子どもの記録、行事計画書、…
保育園にはざまざまな書類があります。
保育士さんの中には文章を書くことが苦手な人もいます。
ただでさえ作業時間が少ないうえに苦手な書類がやってくる月末は、ゆううつになってしまいますよね。
改善策
書類を早く書くコツは2つ。
1つめは、書くネタを普段から探してメモしておくこと。
書く内容をストックしておく、ということです。
子どもの記録なら、書式に合わせて必要な内容を普段から意識し、書けそうなことが見つかったらメモしておく。
週案なら、同僚と話したり、最近ではSNSでも保育のネタを見つけることができるので、いいアイデアが見つかったらメモしておきましょう。
するといざ書くときにはそれらのネタをまとめて文章にするだけですみます。
「何を書いたらいいかわからない」という人におすすめです。
書類を早く書くコツ2つめは、文章の定型を知ることです。
書く内容はあるのに、それを文章にするのが苦手という人におすすめです。
書類によって文体や文の流れがちがいます。
おたよりなら、保護者がよみやすい文体の中で、子どものようすやお知らせが伝わるように書きますよね。
行事計画書なら、時系列に沿って必要な情報を端的に書く。
など、ある程度の定型を持っておくとスラスラと書けるようになりますよ。
保育内容・保育準備
みなさんの園の保育内容や保育準備はどのようなものですか?
毎週新しい歌をうたうから、ピアノの練習がおいつかない。
週に2つ3つ製作をするから、その準備が大変。
そんなことはありませんか?
どのような保育活動をするかは園によってさまざまです。
準備が大変な活動もあれば、そこまで大変じゃない活動もあります。
また、準備だけでなく、活動のあとの処理が大変なものもあります。
特に製作や絵画はそうです。
子どもが作ったり描いたりした作品に名前をつけて、ものや年齢によっては保育士が仕上げをして、保護者に見てもらえるところに飾って…。
そのような活動が多いと、その活動をするたびに準備と後処理に時間をとられてしまいます。
改善策
保育内容がある程度保育士にゆだねられているなら、なるべく準備や後処理がない活動をえらべばその為の時間は必要なくなります。
かといって製作や絵画をまったくしないわけにもいかないと思うので、それらを行う場合には準備や後処理をしなくていい題材をえらぶと作業におわれずにすみます。
体力が必要
保育士の仕事は体力勝負です。
瞬間的な体力と的な長期的な体力の両方が必要です。
仕事中に体力が必要な場面はたくさんあります。
- おんぶやだっこ
- 鬼ごっこなど子どもと一緒にからだを動かす
- プールや運動などの準備
など、瞬間的に体力が必要です。
また毎日からだを動かしてくたくたになる保育士さん。
しかし、休憩・やすみがとれなかったり残業や持ち帰りしごとがあったりしてゆっくりできないので、たまった疲れがとれません。
長く保育士を続けようと思うと、長期的な体力も必要です。
改善策
この対応法は、シンプルに体力をつけること。
保育士の多くはシフト制で、どうしても不規則な生活になりやすいです。
まずは生活を整え、基礎体力をつけていきましょう。
- 3食しっかり食べる。栄養バランスも考えて。
- 睡眠をしっかりとる。睡眠環境にも注意。
- 有酸素運動をする。
- ストレスをためない、発散をする。
これらを意識し生活を整えることで、自然と基礎体力がついてきて、保育の仕事が体力的にらくになりますよ。
また、合わせてしごとの効率化をすすめ、休憩ややすみをとれるようにしましょう。
後輩の育成
保育士として数年はたらくと、後輩を指導する立場になってきます。
しっかり教えてあげたいけどゆっくり話す時間もないし、保育中に後輩を見守ってあげられるほどの余裕もない。
お手本になれるほどの保育を自分ができるわけでもないし…。
そんなジレンマを抱えている先輩保育士さんもたくさんいるのではないでしょうか。
もしくは、後輩の話を聞いて指導していたら自分のしごとをする時間がなくなり残業・持ち帰りになってしまうことも。
後輩指導を負担に思う保育士さんもいるかもしれません。
改善策
時間をかけられなくても効果的に指導できるコツはこちら。
- まずはコミュニケーションをとり、気軽に話せる関係になる。
- 感情的にならない。冷静に話をする。
- 指示は端的に、具体的に、わかりやすく。
- 指摘の3倍いいところを伝える。わかりやすいことばで伝える。
- 「何があっても味方だよ」という気持ち伝え、安心感をもてるようにする。
後輩指導のベースは信頼関係です。
これがないと、なにをやってもうまくいきません。
しっかりと関係を作りきちんと向き合えば、後輩も先輩である自分も少しずつ成長していくはずです。
継続的な学び
保育士は保育士資格をとるためにたくさん勉強したと思います。
子どもの未来に大きな影響をあたえるしごとです。
資格をとる時にたくさん勉強したからといって、資格をとったあとは勉強をしなくていいわけではありません。
保育・教育は日々進化していっています。
保育所保育指針は約10年ごとに改定されます。
世の中の保育や子育てに対する意識も時代とともに変化しています。
当然保育士にも日々の学びが必要になってきます。
しかし、日々仕事におわれている保育士。
人手不足なこともあり、勤務時間内に研修を受けられるかといえばそうではありません。
園が研修にかけらる予算も限られています。
学びへの意欲がある保育士はプライベートな時間に自腹で研修や本で学ぶ人がいます。
そこまでできない保育士は学ぶ機会がなく、日々進歩する保育についていけなくなってしまうことも…。
改善策
もし園に余裕がありそうなら、研修について園に相談してみましょう。
保育士が意欲的に学びたい気持ちを伝えれば、対応してくれる場合もあります。
それができなくても、自分で学ぶ機会を作ることもできます。
たとえば、SNSで保育の情報を集めてみる。
たとえば、子どものねらいとは別に、ひとつテーマを決めて保育をしてみる。
例として「保育室の環境構成」をテーマに決めたら、1週間なり1か月なりある程度の期間で環境をいろいろと変えてみてどうなったかを同僚の保育士と話し合ってみるなど。
工夫しだいで学びの機会を作ることをができますよ。
保育士の労働環境ー設備や備品、人員ー
快適にはたらくためには、園の設備や人員も重要です。
設備や人員が不十分だと効率がわるくなったり、快適にすごせなくなることもあります。
どのような視点でそれらをみればよいか、順番にみていきましょう。
はたらきやすい設備があるか
労働者としてはたらきやすい設備は整っていますか?
昔からある園の中には、現代のはたらき方に必要な設備がないところがあります。
私が勤めた園の中には、更衣室や休憩室、大人用の机・イスがない園もありました。
みなさんの園には以下の設備はありますか?
- 更衣室
- 休憩室
- 職員数に合った数の大人用トイレ
- 作業をするための大人サイズの机・イス
- 職員数分のパソコン
- スマホ・デジカメ
更衣室がなければ着替えられないですし、休憩室がないと休憩ができません。
これらがないということは、着替えるな、休憩するなという暗黙のメッセージかなと感じてしまいます。
大人用の机・イスがなければ体に負担がかかりますり、人数分のパソコンがなければ仕事が進みません。
誕生会写真など保育で写真を撮る機会があるにも関わらず園のスマホ・デジカメがなければ、個人のスマホ・デジカメで撮らなければなりません。
個人情報保護が注目されている今それは許されるのでしょうか。
また、これらの設備はきれいな状態、使いやすい状態に保たれていますか?
トイレや更衣室が清潔でないと、かなしい気持ちになりますよね。
パソコンはあるけど古くてすぐにかたまってしまってはしごとになりません。
保育士として尊厳をもち、スムーズにはたらくことができるかどうかは、園の設備に大きく影響を受けます。
改善策
園の設備自体を改善することはかんたんではありませんが、快適にすごすための工夫はできます。
休憩室や更衣室がない場合、空き部屋があるならそこを整理したりパーテーションで区切ったりしてスペースを作る。
空き部屋がないなら、保育室を整理してスペースを作る。
そうじが行き届いていないなら、当番を作って確実に毎日そうじをする仕組みを作る。
パソコンが重ければ、いらないデータを消したりドライブの最適化をしてみる。
具体的なやり方はある程度はネットで調べることができます。
スマホやデジカメがなければ、最近はリサイクルショップやフリマアプリで安く購入できるので上司に相談してみる。
など園の設備に関しては限界がありますが、できることからやってみましょう。
ゆとりをもって仕事ができる人員がいるか
職員の数は子どもに丁寧に関わることができるかどうかだけでなく、保育士が快適にはたらくことができるかどうかにも影響があります。
保育園の職員数が対人数ぴったりだと、やすみをとることができません。
1人でも休むと対人数を下回ってしまうからです。
同様に休憩をとることもできなくなります。
また、多くの保育園は11時間以上開園していますが、保育士の勤務時間は8時間です。
対人数ぴったりだと、11時間開園はできません。
そこで園に必要な人数の保育士を配置します。
その人数が多いほど好きな日にやすみをとることができたり、休憩をしっかりとれたり、作業の時間が確保できたりします。
保育士がたくさんいると、行事担当や係などもみんなで分担することができます。
このように、職員数が多ければその分ゆとりをもってはたらくことができます。
改善策
職員数も簡単には改善できないことです。
なので、休憩ややすみがきちんととれるように職員で協力していきましょう。
休憩はクラス単位でまわすのがむつかしいかもしれないので、他のクラスと協力してまわしましょう。
たとえば、複数クラスで一緒に午睡をして、見守りに必要な保育士の数を減らす。
給食やおやつを複数クラスでおこない、対人数の範囲内で保育士がぬけて休憩まわすなど。
さらによゆうがあれば、保育をぬけて作業の時間を順番にまわしてもいいですね。
やすみも保育士同士でよく相談をし、保育士が1人ぬけても大丈夫な体制を作りましょう。
行事は1か月2か月先まで見通しを持ち、段取りよく準備をする。
保育士がやすみをとる日は2クラス合同で散歩に行ったり活動をしたりして、少ない保育士数でもまわる活動内容にする。
対人数を守り、子どもに無理をさせない範囲内でどんどん工夫していきましょう。
したい保育ができる環境が整っているか
保育をするにあたって、環境は重要です。
どろんこあそびをしたいけれど、園庭がなかったり砂場がなかったりしたらできませんよね。
リトミックをしたいのにピアノがなかったらできませんよね。
このように、したい保育ができる環境がないと思うような保育ができず、ストレスになってしまいます。
改善策
この場合の改善策は2つ。
1つめは、今ある環境の中でできる保育をするように自分の気持ちを切り替える。
今自分がしたいと思っている以外の保育を学んだり視野を広げたりするきっかけになります。
2つめは、自分がしたい保育ができるように工夫をする。
たとえば先のどろんこあそびの例では、近所の公園の管理者に許可をとってどろんこあそびをする。
リトミックの例では、ピアノのかわりにギターやCDを使ってやってみる。
どちらもいやいや保育をするのではなく、自分の気持ちか環境かのどちらかを変化させ、保育士も前向きな気持ちで活動をすることが大切です。
まとめ
以上、保育士がの労働環境の現状を改善策についてみてきました。
保育士のはたらきやすさに影響する労働環境はこの3つ。
- 雰囲気・人間関係
- 業務内容・業務量と負担感
- 設備や備品、人員
それぞれいち保育士ではどうしようもない部分もありますが、できる範囲で工夫をして、少しでも保育をらくに楽しくしていきたいですね!